チャレンジ分野:働きたい・研究分野で活躍したい


平成 4年 東京農工大学入学 実家が酒造業で小さい頃から両親や杜氏さんたちの働く姿を近くで見てきたこともあり、
いつかは自分もこの仕事をするのだろうと漠然と感じていた。学生の頃は他にやりたいこともあり、
さまざまな葛藤もあったが、最終的には家業を継ぐことに対する自分への期待の大きさを感じ心を決めた。
小さな造り酒屋だったからこそ「自分がやるべきことがある」と決心できたのだと思う。

大学で「発酵学」を学び、国税庁醸造研究所(現在の(独)酒類総合
研究所)での1年間の研修を受けた後、山形県工業技術センターで研究
員として勤務した。同センターでは酵母開発の研究に携わり、そこで開
発された酵母は県内多くの酒造業者に取り入れられた。
大学や研究機関での経験を活かし、平成15年からは実家の和田酒造
合資会社で主に研究開発を担当している。研究開発の成果として、甘酸
っぱく飲みやすい女性向けの新酒「嚶鳴(おうめい)」(山形県工業技術
センター勤務時に開発)やさくらんぼの天然酵母と古代米(紫黒米)を
融合させた「さくらんぼの恋物語」などの開発を手がけた。
そのほか、山形の酒造技術の向上のために結成された「山形県研醸会」
では酵母開発班の一員として研究に取り組んできた。

弥寿子さんが開発を手がけた
(左)「嚶鳴(おうめい)」と(右)「さくらんぼの恋物語」
ラベル・パッケージデザインも弥寿子さんによるもの
冬期間(11月〜3月)は仕込み作業でほとんど蔵にこもりきりになる。仕込み期間以外は、 酵母の研究開発や商品の出荷管理、酒造組合の仕事などをこなしている。また、従来の新酒鑑評会にパーティーの要素を取り入れ、 一般の方にも試飲していただく「歓評会」という全国唯一の新たな取り組みにも挑戦している。
新しいことにチャレンジすることは好きだが、めまぐるしく環境が変化していく中でもしっかりと伝統の柱となる味を守り、この町だからできるお酒づくりに挑戦していきたい。
いつかこの町を離れていた友人たちがふるさとに帰ってきたとき、「ああ、やっぱりうまい!」と言ってもらえることが目標。
また、女性は出産により仕事を辞めてしまう場合が多いが、自分も1児の母として子育てをしながら酒造りに取り組んでいるし、
子育てしているからこそできるつながりもある。だから女性には出産してもできるだけ仕事を続けてほしいと思う。
(平成20年3月取材)
■和田酒造合資会社
〒999-3511 山形県西村山郡河北町甲17
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